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●新型コロナ関連情報1●
◇このページには新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、皆様に知っておいて頂きたい情報を掲載しています。情報は随時更新しています。
(2024年2月25日【新型コロナの特徴】【急性脳症】更新)
【感染防止策】【基本】
・新型コロナ感染症の感染経路は、せき、くしゃみ、会話等のときに排出される飛沫やエアロゾルの吸入、接触感染等と考えられていることから、基本的な感染対策が重要です。
・加えて、政府及び地方公共団体が積極的・戦略的な検査と積極的疫学調査により、感染拡大の起点となっている場所や活動を特定して効果的な対策を講じること、さらに、感染状況に応じて、人流や人との接触機会を削減することが重要です。
基本的な感染対策とは、「三つの密」(①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら手が届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件をいう。以下同じ。)の回避、「人と人との距離の確保」、「マスクの着用」、「手洗い等の手指衛生」、「換気」等をいいます。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染について 基本的対処方針に基づく対応」)
【感染防止策】【基本】
◆感染リスクが高まる「5つの場面」
・飲酒を伴う懇親会等
・大人数や長時間におよぶ飲食
・マスクなしでの会話
・狭い空間での共同生活
・居場所の切り替わり
(内閣官房特設サイト「新型コロナウイルス感染症対策」)
【感染防止策】【マスク】
★マスクを使用する際には、鼻、口をしっかりと覆うとともに隙間をなくすことが大切です。マスクを外した後には必ず手を洗って下さい(自身が感染していない場合、マスクを触ることで感染する可能性があります)。使用後よく洗い、清潔に注意して下さい。
(信州大学総合健康安全センター「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」)
★日本で多く使われているファイザー社製やモデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンは、現在のところ非常に高い感染予防効果を示しています。また、ワクチン接種を受けている人と受けていない人を比べると、ワクチン接種を受けている人は受けていない人よりも他者にウイルスを感染させる確率が低いというデータも出ています。
(イスラエルの研究)
【感染防止策】【マスク】
★マスクは3層の不織布マスクの使用を強く推奨します。WHOは布マスクを使用する場合には外側が疎水性、飛沫を吸収する中間層、内側が親水性の三層のものを推奨しています。
布マスクは素材により性能が著しく異なります。フリース素材のものはほぼ無効です。一般に呼吸が楽なマスクは感染防御の効果も弱くなります。顔面にフィットして鼻口が完全に覆われていなければ有効性は低下します。バンダナで顔を覆うことも無効です。
(信州大学総合健康安全センター「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」)
【感染防止策】【マスク】
★理化学研究所(理研)などは2日、神戸・ポートアイランドのスーパーコンピューター「富岳」を使い、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染リスクについて研究結果を発表した。
(中略)発声時の飛沫をシミュレーションすると、マスク着用の場合、着けないときと比べて飛散量を3分の1程度に抑え、飛散距離も抑えられることが判明した。
さらに、過去に海外で発生した五つのクラスター(感染者集団)のデータを基に感染確率を推定した。オミクロン株は、デルタ株の1.5倍の感染力として計算。感染者がマスクなしで15分話した場合、50センチの距離で対面すると、感染確率はほぼ100%に上った。1メートル離れると約60%、2メートルだと約25%まで下がった。
接触時間も長くなるほどリスクは高まった。感染者がマスクなし、距離1メートルで30分話すと、80%以上に。1時間でほぼ100%。全体的にデルタ株と比べて確率は10ポイント前後高かった。
(2022年2月2日 新聞報道)
【感染防止策】【マスク】
★一方、感染者が15分の会話時にマスクを着けていても、距離が25センチと近いと感染確率は約10%あり、1メートル以上離れることで0%になった。距離が50センチの場合、対面が1時間に延びても、10%程度まで上がった。
(中略)このほか、飲食店でパーティションや換気扇などを使って感染対策をすることで、リスクを3分の1程度まで下げることも示した。
(2022年2月2日 新聞報道)
【感染防止策】【マスク】
★子どものマスク着用について、政府は10日、新型コロナウイルス対策を議論する有識者会議「基本的対処方針分科会」に「発育状況から無理なく可能と判断される児童は、可能な範囲で、一時的に着用を勧める。低年齢児は特に慎重に対応する」との案を示し、了承された。窒息や熱中症のリスクが高まる2歳未満には、マスクの着用を推奨しないとしている。
(中略)対処方針では、保育所などを念頭に「息苦しくないか、嘔吐(おうと)していないかなど子どもの体調変化に十分注意するほか、本人の調子が悪い場合などは無理して着用させる必要はないこと」とし、「一律に着用を求めたり、児童や保護者の意図に反して実質的に無理強いしない」と求めた。放課後児童クラブ(学童クラブ)でも同様の対応を求める。
(2022年2月10日 新聞報道)
【感染防止策】【手洗い】
★手洗いの重要なタイミング
食事の準備前、準備中、準備後/食事の前後 /嘔吐や下痢を伴う病人をケアする前とケアした後/傷の治療の前後/トイレの使用後/子どものおむつ交換やトイレの片付けをした後/鼻をかんだり、咳をしたり、くしゃみをした後/動物や、動物の飼料や、動物の排泄物に触れた後/ペットのエサやおやつを扱った後/ゴミに触れた後
(アメリカ疾病対策センター「When and How to Wash Your Hands」)
【感染防止策】【手洗い】
★COVID-19パンデミック中の感染拡大を防ぐために、石鹸と水で少なくとも20秒間手を洗うか、少なくとも60%のアルコールを含む手指消毒剤を使用して、これらの前後に手を綺麗にすることが必要です。
・目、鼻、口に触れる
・マスクに触れる
・公共の場所への出入り
・ドアノブ、テーブル、ガスポンプ、ショッピングカート、電子レンジスクリーンなど、他の人が頻繁に触れる可能性のある物やその表面に触れる
(アメリカ疾病対策センター「When and How to Wash Your Hands」)
【感染防止策】【手洗い】
★手や指についたウイルスの対策は、洗い流すことが最も重要です。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで1/100に、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせます。手洗いの後さらに消毒液を使用する必要はありません。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」)
【感染防止策】【手洗い】
★手洗いがすぐにできない状況では、アルコール消毒液も有効です。アルコールは、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。
また、手指など人体に用いる場合は、品質・有効性・人体への安全性が確認された「医薬品・医薬部外品」(「医薬品」「医薬部外品」との表示のあるもの)を使用してください。
<使用方法>濃度70%以上95%以下(※)のエタノールを用いて、よくすりこみます。
(※) 60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」)
【感染防止策】【環境消毒】
★新型コロナウイルスはドアノブなどの物の表面に付着することがありますが、それが主要な感染源になることは滅多に無く、咳や発声によって生じる飛沫が重要な感染経路であることが解ってきています。
(『Nature』2021年1月29日「COVID-19 rarely spreads through surfaces. So why are we still deep cleaning?」)
【新型コロナの特徴】【潜伏期間】
★本報告では、実地疫学調査で収集されたデータを用いた潜伏期間に対する確率密度分布の当てはめにより、(オミクロン株症例の潜伏期間の)中央値は2.9日と推定された。
(中略)観察10日目までにアルファ株症例の97.4%が発症するのに対して、オミクロン株症例では99.2%が発症すると推定された。この数値はアルファ株症例の14日における発症ハザードと同等であった。またオミクロン株症例では観察7日目までに94.5%が発症すると推定された。
本分析には制限がある。実地疫学調査においては曝露をうけた可能性のある者すべてが含まれていない可能性があるため、潜伏期間を過小評価している可能性がある。
(国立感染症研究所ホームページ 2022年1月13日『SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)の潜伏期間の推定:暫定報告』)
【新型コロナの特徴】【ウイルス排出期間】
★新型コロナウイルスに感染後、感染性のウイルスが消えるまで何日くらいかかるかは非常に重要な問題です。
(中略)PCRで陽性が確定した後、感染性のウイルスが検出されなくなるまでの期間は、デルタ株が平均4日、オミクロン株が5日で、統計学的な有意差はありませんでした。PCRが陰性になるまでの期間は、それぞれ10日と11日で、やはり統計的な有意差はありません。またワクチン接種の有無による違いも認められていません。
(中略)15日後においては、感染性ウイルスが検出された人はいませんでした。
(中略)軽症・中等症においては、発症10日目以降の症例からの感染のリスクは低いことが示唆されています。
(山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信 2022年7月21日「感染後のウイルス排出期間」)
【新型コロナの特徴】【ウイルス排出期間】
★(新型コロナ感染者の療養期間を短縮する政府の方針について)日本医師会の釜萢常任理事は記者会見で「日本医師会としてやむをえず賛同するが、新たなエビデンスが加わって変更されたわけではないと認識している。ウイルス排出量が減る7日から10日までの間にも、1割から2割の人はほかの人に感染させる可能性があり、注意が必要だ」と指摘し、政府は国民に注意を呼びかけるべきだという考えを示しました。
(2022年9月7日 ニュース報道)
【新型コロナの特徴】【急性脳症】NEW
★新型コロナウイルスに感染した子どもがまれに発症する急性脳症について、国の研究班が調査したところ、インフルエンザなど従来のウイルスではほとんどみられなかった重症になりやすいタイプの患者が10%以上いたことが分かりました。
(中略)研究班によりますと新型コロナによる急性脳症を発症する子どもはまれだということですが、重症になりやすいタイプは治療法が十分に確立されていないことから注意が必要だということです。
高梨教授は「なぜ重い急性脳症の頻度が高いのかは詳しくは分かっていないが、長くけいれんが続いたり、呼びかけに反応しなかったりなどの症状があるときはすぐに医療機関を受診してほしい」と話していました。
(2024年2月10日 NHKニュース)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★新型コロナウイルス感染症(Covid-19)にかかった人のほとんどは、数週間で回復する。だが、中には症状の改善に非常に長い時間がかかる、あるいはまったく良くならないようにみえる人たちがいる。
米疾病対策センター(CDC)によれば、「COVID-19の後遺症」は、感染後「4週間以上にわたり、健康状態にさまざまな影響が出る」ことだ。体のどの部分にどのような症状が出るか、それは個人によって大きく異なる。
一般的な症状として挙げられるのは、倦怠感、不眠、気分の変化など。さらに臓器別に見ると、主に次のような症状が報告されている。肺:息切れ、咳、胸痛/心臓:動機、頻拍、動、立ちくらみ/神経系:ブレインフォグ(脳の霧:思考力や集中力低下など)、頭痛、しびれ、嗅覚・味覚の変化/胃腸:下痢、腹痛
(経済誌『Forbes JAPAN』 2021年8月7日「謎の多い新型コロナ後遺症、どう捉え何をすべきか?」)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症(Long COVID)に関する過去最大規模の国際研究の結果が明らかになった。英米の研究者らを中心にLong COVIDの研究を行っているPatient-Led Research CollaborativeのHannah E. Davis氏らは、オンライン調査で得られた3,700例超のデータからLong COVIDの特徴を検証。ほとんどの患者が35週を超えて症状が持続し、特に疲労、労作後の倦怠感、認知機能障害が多く認められたと、EClinicalMedicine(2021年7月15日オンライン版)に報告した。
(医療・医学ニュース『Medical Tribune』 2021年7月20日「コロナ後遺症、多臓器で症状持続」)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★新型コロナウイルスに感染した子どもに全身性の炎症が起きる事例が世界で相次いでいる。症状が似ている「川崎病」とは異なる病気で、日本でも複数確認され、米国では死亡した例も。患者数は少ないが、感染回復期に発症する傾向が見られ、欧米では黒人、ヒスパニック(中南米系)、アジア系に比較的多いとの指摘もある。
(中略)「小児多系統炎症性症候群(MIS−C)」と呼ばれ、下痢、発熱、発疹などが見られ、心臓の動きが悪くなる特徴がある。
(2021年4月6日 新聞報道)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★東京都によると、オミクロン株の流行後の2022年1月から7月までの後遺症を調査したところ、デルタ株が流行していた時と比べ、けん怠感を訴える人が40%から46%に、せきの症状が14%から22%に、それぞれ増えたことがわかった。その一方で、息切れ、嗅覚障害、味覚障害は減ったという。また、全体の82%がコロナ発症から1か月未満に後遺症の症状が出ており、発症から1か月以上は18%となっている。
(2022年8月28日 ニュース報道)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★全国の新型コロナウイルス感染者12万人超の電子カルテを基に後遺症について調べた結果、発症初期に頭痛や倦怠感、味覚障害があった人の約1割が後遺症となり、2週間以降も症状が継続したと、医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪)などのチームが25日、記者会見で発表した。うつ症状は約2割、心肺や消化機能低下などの「廃用症候群」は約5割が後遺症となっていた。
(2023年7月25日 共同通信)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★理化学研究所の升本英利上級研究員らのチームは22日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心臓のミニ組織に新型コロナウイルスを感染させた実験で、ウイルスが心臓に長期間にわたって残存する可能性があり、心不全リスクが高まる恐れがあることが分かったと米科学誌に発表した。
低酸素ストレスが加わったことで心臓組織の抵抗力が低下し、ウイルスが再活性化して心機能低下や血管組織の損傷を引き起こした可能性があるとみている。
(2023年12月23日 共同通信)
【新型コロナの特徴】【後遺症】
★新型コロナウイルスに感染した人はしなかった人に比べ、その後に疲労感の症状が現れるリスクが1.68倍になると、米疾病対策センター(CDC)などのチームが14日発表した。慢性疲労に発展するリスクは4.32倍に上った。疲労感は後遺症の中でも頻度の高い症状で、チームは改めて感染予防の重要性を指摘した。
(中略)感染した人の中でも、女性は疲労感が現れるリスクが男性の1.39倍。持病のある人もリスクが高く、胃炎や十二指腸炎があると1.93倍、不安やうつなど精神症状でも1.6倍ほどになった。
(2024年2月15日 共同通信)
【新型コロナの特徴】【再感染】
★新型コロナウイルスのオミクロン株の1つで、国内でも検出されている「BA.2.75」は、現在、ほぼすべてを占める「BA.5」に感染してできた免疫が効きにくいとする動物実験の結果を、東京大学などのグループが公表しました。
(中略)一方で、ワクチンの効果について「BA.2.75」の特徴を再現したウイルスを作り、3回接種した人の血液を使ってワクチンで得られた中和抗体の働きを調べると、「BA.2」と同じ程度だったとしています。
(2022年8月14日 ニュース報道)
【新型コロナの特徴】【再感染】
★新型コロナウイルスに一度かかった後、再び感染した場合の平均間隔が、昨年夏の流行「第7波」では約3.7カ月だったとの分析結果を、名古屋工業大などのチームがまとめたことが22日分かった。第1~3波の約16.9カ月から、感染規模の拡大に伴い徐々に短くなっていた。感染者の約3%が複数回かかり、若者が占める割合が多かった。
(2023年6月22日 共同通信)
【新型コロナの特徴】【リバウンド】
★新型コロナウイルス感染後に検査で陰性となったものの、その後、再び陽性反応を示す「リバウンド」が目立っている。
米国のバイデン大統領(79)も7月21日に陽性と判定され、ホワイトハウス内で自主隔離。その後、陰性となったが、30日に再び陽性となった。
(中略)バイデン大統領は3回のPCR検査で陰性となりましたが、体内に潜伏していた新型コロナウイルスが何らかのきっかけで活性化された可能性があるでしょう。
(中略)これまでの研究で、感染した患者の肝臓や心臓、腸、皮膚、骨髄に大量のウイルスが潜伏するケースがあることが分かっています。そのため、既感染者の体調が回復し、PCR検査で陰性となっても、何かのきっかけで、各臓器(組織)に潜伏していたウイルスが再活性化するのです。
(2022年8月5日 日刊ゲンダイDIGITAL『バイデン大統領も再び陽性に…専門家に聞く「新型コロナリバウンド」のナゼ』)
【新型コロナの特徴】【リバウンド】
★米疾病対策センター(CDC)が5月に医療関係者向けに発表した保健勧告によれば、最初の感染からの回復後、検査で陰性となってから2~8日後に検査で再び陽性反応が出たり、症状が再発したりする例が報告されている。リバウンド事例は、抗ウイルス薬を服用している患者に多くみられる。入院や死亡に至るリスクの高い患者への投与が推奨されている治療薬だ。
今までにわかっている事実はこれだけだ。リバウンドに関するその他のことは、まだ推測の域を出ない。
(中略)幸いなことに、リバウンドしたケースの多くは症状が軽い。CDCが6月に発表した調査によれば、リバウンドが入院につながったのは1%以下だった。これは当然の結果だとロバーツ医師は言う。「リバウンドではウイルスの量が減っていますし、最初の投薬後に免疫ができる時間があるからです」
(2022年8月22日 ナショナルジオグラフィック『新型コロナの「リバウンド」 再陽性の要因は複数?』)
【検査】【精度】
★PCR検査は、ある程度のウイルス量があれば、ほぼ正確に診断できると言えますが、検体の取り方や場所、感染からの経過日数などによってその正確さは変わります。
新型コロナウイルスに感染すると、体内でウイルスが増えます。その後、検出可能になるのですが、検体を採取する場所は、現在、鼻腔か、咽頭(のどの奥)です。その場所に、感染してから、ずっとウイルスが検査可能な量、居続けるのであれば、PCR検査での検出には問題ありません。しかし、検体中のウイルス量(RNA配列のコピー数)は、検体を採取する部位やその時間によって変化しています。
(一般社団法人 日本疫学会 新型コロナウイルス関連情報「新型コロナウイルス感染予防対策についてのQ&A」)
【検査】【精度】
★PCR検査の感度については、PCR検査自体以外の要因の影響が大きいこともあり、一概に感度は何パーセントであると言い切れないのが実情です。あえて、Kucirkaらの結果から感度を示すとすると、感染から8日目(症状発現の3日後)に偽陰性割合が最も低くなり、その値が、20% (95%信頼区間:12% ― 30%)となることから、感度として一番よい値になるのが、感染から8日目(症状発現の3日後)の80%(95%信頼区間:70%-88%)となります。
(一般社団法人 日本疫学会 新型コロナウイルス関連情報「新型コロナウイルス感染予防対策についてのQ&A」)
【検査】【精度】
★日本医師会の中川会長は抗原検査キットはPCR検査より精度が低いため、ウイルスの量が少ない軽症や無症状の感染者を見つけることは難しく、「陰性」の結果が出たとしても感染していないことの確認には使えないとの認識を示しました。
抗原検査キットによる検査は、一定の症状がありながらすぐにPCR検査が受けられない人などに限って使うべきことを強調しています。
(2021年9月15日 ニュース報道)
【ワクチン】【有効性】
★2021年7月上旬にアメリカのマサチューセッツ州バーンスタブル郡で発生した集団感染では、469人の感染者のうちの346人(74%)が規定回数のワクチン接種を終えていたことが判りました。感染者の約9割が感染力の強いデルタ型変異株による感染で、ワクチン接種済みの感染者の体内からは未摂取者と同レベルの量のウイルスが検出されました。これは「ワクチン接種後にデルタ型変異種に感染した人たちが、ウイルスを広げる恐れがある」ということを意味しています。
(2021年7月30日、アメリカ疾病対策センターが公表した調査結果と同センター所長のロシェル・ワレンスキー氏の見解)
【ワクチン】【有効性】
★『ワクチン接種を受けた人もデルタ株に感染する可能性はありますが、感染してもワクチンはまだ機能しています』
(2021年7月上旬にバーンスタブル郡で発生した集団感染について)ワクチンが効かなかったように聞こえるかもしれませんが、ワクチン接種を受けた人の症例の割合が高いのはバーンスタブル郡のワクチン接種率が高いからかもしれません。
(中略)コミュニティ内のより多くの人々がワクチン接種を受けるにつれて、検査で陽性となった人が接種によって保護される可能性も高くなります。
(『Science News』2021年7月30日)
【ワクチン】【有効性】
★『ワクチン接種を受けた人は、デルタ株を他の人に感染しやすくする可能性がありますが、それには大きな注意点があります』
(2021年7月上旬にバーンスタブル郡で発生した集団感染に関する調査結果について)これには大きな注意点があります。(ワクチン接種済みの感染者の体内から未摂取者と同レベルの量のウイルスが検出されたという調査結果は)サンプルに含まれるウイルスRNAの量を示しているだけであって、その感染性については何も教えてはくれません。
(中略)これらのデータはワクチン接種を受けた人々からの伝染性に関する決定的な答えではありません。
(『Science News』2021年7月30日)
【ワクチン】【有効性】
★栃木県さくら市の高齢者施設では、8月7日までに入所者28人と職員3人の計31人の新型コロナウイルス感染が判明しました。ワクチン接種については、全入所者(68人)が既に2回の接種を終えていました。食堂でマスクをせずに飲食をしたことが集団感染を招いた原因と考えられています。栃木県感染症対策課は「ワクチン接種後も感染の可能性はある。対策の徹底を。」と呼びかけました。
(2021年8月8日 新聞報道)
【ワクチン】【有効性】
★大阪府は18日、今年3月以降の新型コロナの新規陽性者約8万5000人を分析したところワクチンを2回接種して14日以降に発症した人で、死亡や重症化したケースがゼロだったと明らかにした。
(中略)3月1日~8月15日の新規陽性者8万5325人について、ワクチンの接種歴を調べた結果、接種を受けたのは2118人(2.5%)だった。このうち、2回接種後14日が過ぎ、ウイルスを攻撃する抗体ができていたとみられる人は317人いたが、死者や重症者はいなかった。 一方、接種歴のなかった8万3207人のうち、死者は1557人(1.9%)、重症者は1984人(2.4%)だった。
ワクチンの接種歴の違いによる新規陽性者の割合も推計した。8月2~15日の間、2回接種後14日以降に発症した人の割合は、接種歴がなく発症した人の割合の1割以下だった。この傾向は、30歳以下、40~64歳、65歳以上のどの年代でも同じだった。
(2021年8月19日 新聞報道)
【ワクチン】【副反応】
★1回目の接種後よりも2回目の接種後の方が、こうした副反応の発現する頻度が高くなる傾向も確認されています。それは、1回目の接種により、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができることによって、2回目の接種時には、1回目より強い免疫応答が起こり、発熱や倦怠感などの症状がより出やすくなるためです。
症状には個人差があり、1回目より2回目が必ず強くなるわけではなく、症状が無いから免疫がつかないというわけではありません。(※アストラゼネカ社のワクチンでは、2回目の接種後の方が副反応の頻度が低くなる傾向があります。)
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応について」)
【ワクチン】【有効性】
★アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は24日、5月1日から7月25日までにカリフォルニア州ロサンゼルス郡で感染が確認された16歳以上の4万3127人を分析した研究結果を公表した(この間の全体の検査数は965万1332人)。
その結果、感染が確認された4万3127人のうち、ワクチン接種を完了していた人が約25%、1回の接種を済ませていた人が3%強、ワクチンを接種していなかった人が71.4%だった。
感染が確認されたワクチン接種を完了していた人のうち、入院した人の割合は約3%と「かなり少なく」、集中治療室(ICU)に入った人は0.5%、人工呼吸器を装着しなければならなかった人は0.2%だった。1回の接種を済ませていた人のうち、入院した人は約6%、ICUに入った人は約1%、人工呼吸器を装着しなければならなかったのは0.3%だった。
一方で、ワクチンを接種していなかった人の入院率は、ワクチン接種を完了していた人の29.2倍だったという。ワクチンを接種していなかった人の感染率も、ワクチン接種を完了している人の4.9倍だった。
(ビジネス・技術ニュースサイト『Business Insider Japan』2021年8月25日 )
【ワクチン】【有効性】
★CDC(アメリカ疾病対策センター)は10日、今年4月から7月半ばにかけてアメリカ国内で新型コロナウイルスに感染した患者のデータの解析結果を発表しました。
それによると、ワクチンの接種を完了していない人は、接種を終えた人と比べ、死亡するリスクが11倍高く、入院に至るほど重症化するリスクは10倍以上高かったということです。また、コロナウイルスに感染するリスクは4.5倍高かったとしています。
このほか、CDCは今年6月から8月にかけてのコロナ患者のデータを解析したところ、モデルナ製のワクチンはファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンよりも入院に至る重症化を防ぐ効果が高かったと明らかにしています。
(2021年9月11日 ニュース報道)
【ワクチン】【有効性】
★奈良県は29日、新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した場合と未接種の場合とを比べた結果、同じ集団での感染者数の割合が9割減少したと発表した。1回の接種でも約6割下がったという。
(2021年9月29日 ニュース報道)
【ワクチン】【有効性】
★新型コロナウイルスワクチンを接種した後の「抗体」の量について、3カ月後には平均値が2回目後と比べて4分の1程度に減っていたと、藤田医科大(愛知県豊明市)などの研究チームが発表した。ただ、2回接種による発症予防や重症化予防といった効果は続くとみられ、チームはさらに研究を進め、詳しく調べる。
(中略)抗体が減った段階で感染した場合でも、再び抗体が増えたり、ほかの免疫の仕組みが働いたりするとみられる。海外の研究では、6カ月後も発症予防や重症化予防といった効果は保たれているという。
(医療サイト『朝日新聞アピタル』2021年8月26日)
【ワクチン】【有効性】
★新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に対して、米ファイザー製ワクチンの感染予防効果が大幅に低下する可能性があることが、14日に公表された南アフリカでの調査結果で分かった。
調査によると、ファイザー製ワクチンの2回接種を完了した人と未接種者を比べた際の感染予防効果は33%と、デルタ株流行時に行った調査で示された80%から大幅に低下した。
(ニュースサイト『時事ドットコム』2021年12月15日)
【ワクチン】【副反応】
★米国で最初に使用できるようになったモデルナとファイザー/ビオンテックのmRNAワクチンは、当初は血栓症を引き起こさないと考えられていましたが、米国内でmRNAワクチンを接種した人を対象とした最近の研究で、この集団でもワクチン接種後2週間以内にまれにCVSTが発生すること(mRNAワクチン接種者におけるCVSTの発生率は100万人あたり約4例)が報告されています。
(MSDマニュアル家庭版「ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症」)
【ワクチン】【有効性】
★アメリカ・ニューヨーク州の保健当局が発表した研究結果によると、ファイザー製ワクチンを接種した5歳から11歳の感染予防効果は、接種直後が68%だったのに対し、1カ月後は12%まで有効性が低下するとしている。
12歳から17歳の有効性は1カ月後も51%で、11歳以下はワクチンの接種量が12歳以上と比べて3分の1であることも関係しているとみられる。
一方で、重症化を防ぐ効果は、接種直後は100%、1カ月後でも48%と効果があるとしていて、子どもへの接種を呼びかけている。
(2022年3月1日 ニュース報道)
【ワクチン】【有効性】
★アメリカの製薬会社ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は19日に18歳以上を対象に使用することを正式に承認しました。
(中略)専門家部会では、1回目から3週間空けて2回目を接種し、さらに6か月以上たてば3回目の接種を可能とすることが了承されました。南アフリカで行われた治験では、感染を防ぐ中和抗体の値を2回目接種の180日後と3回目の35日後で比べたところ53倍に上昇したとしています。
(中略)アメリカの製薬会社、ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンは、「組換えたんぱくワクチン」という種類です。遺伝子組み換え技術を使って、ウイルスの表面にある突起で、抗体が攻撃する際の目印となる「スパイクたんぱく質」を人工的に作り出して接種します。
(中略)2021年12月15日にノババックスやアメリカの大学などのグループが医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表したデータによりますと、アメリカとメキシコで2020年12月から2021年2月までに18歳以上のおよそ3万人を対象に行われた臨床試験で、3週間あけて2回接種を受けたあとでは、発症を予防する効果が90.4%、中等症や重症を防ぐ効果は100%だったということです。当時は、変異ウイルスのアルファ株やベータ株などが多くみられましたが、こうした変異ウイルスに対する発症予防効果は92.6%だったとしています。
(中略)また、イギリスで18歳以上のおよそ1万5000人を対象に2020年秋に行われた臨床試験では、発症を防ぐ効果は89.7%で、ノババックスは接種から6か月たった時点でも、全体的な有効性は82.7%だったとしています。
(2022年4月19日 ニュース報道)
【ワクチン】【副反応】
★VITT(ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症)で特に危険な点の一つは、過剰な血液凝固に対して最もよく用いられる治療法がヘパリンの投与だということです。VITTの患者にヘパリンを使用すると、むしろ問題が悪化するのです。そのため、血小板数が少なく、COVID-19ワクチン接種後の検査で血栓が認められた人に対しては、医師はVITTを疑い、抗体を調べる検査を行うとともに、ヘパリンの投与を避ける必要があります。
抗凝固薬が必要な場合は、ヘパリンの代わりに、より新しい抗凝固薬のアルガトロバンやレピルジンを使用します。また高用量の免疫グロブリン静注療法(IVIG)も、VITTでみられる抗体による血小板の活性化を速やかに停止させるのに役立ちます。
(MSDマニュアル家庭版「ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症」)
【ワクチン】【ブースター接種】
★ワクチンに詳しい東京大学医科学研究所の石井健教授はこう断言する。
「免疫抑制状態にあるといった例外的な人への3回目の接種は、国内でも必要です。それ以外は、国内だけでなく国外についても、接種対象者全員が1度は接種を完了するまで、ブースター接種は必要がありません。アフリカではまだ人口の5%程度しか接種を受けていないなど、世界にはワクチンがほとんど届いていない地域がたくさんあります。グローバル化した現代、世界のどこかで流行が続く限り、パンデミックは終息しません。ブースター接種するワクチンを持っている国は、ワクチンがない途上国に回すべきです」
(『AERA dot.』2021年9月15日「ワクチン「3回目のブースター」より世界で「2回完了」を優先して 専門家の視点」)
【ワクチン】【ブースター接種】
★米ファイザーと独ビオンテックは8日、共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、3回目の接種でオミクロン変異株に対しても高い効果があることが確認されたと発表した。
(中略)ファイザー・ビオンテックは、2回の接種のみでは中和抗体の量が大きく減少したものの、3回目の接種で中和抗体の量が25倍に増えたと報告。3回目の接種を受けてから約1カ月が経過した人の血液を調査したところ、中国の武漢市で初めて検出された変異前の株に対する2回の接種と同水準の中和効果が、オミクロン株に対し3回目の接種で得られることが分かった。
(『REUTERS』2021年12月9日)
【ワクチン】【ブースター接種】
★モデルナの新型コロナウイルスワクチンは3回目の投与によりオミクロン変異株に対する抗体レベルが上昇したと、同社が発表した。
20日の発表によると、認可された量である50マイクログラムのブースター接種によって中和抗体が37倍増加した。100マイクログラムの場合、抗体レベルは2回接種の83倍に増加したという。
(『Bloomberg』2021年12月20日)
【ワクチン】【ブースター接種】
★厚生労働省研究班は18日の専門部会で、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンを2回接種した人で、3回目は米モデルナ社製を「交差接種」した人は、3回目も同じファイザー製を接種した人よりも抗体価(感染を防ぐ抗体の量)が高かったとする調査結果を発表した。一方、発熱(37.5度以上)の副反応症状が起こる割合はモデルナ製の方が高かった。
(『2022年2月18日 新聞報道)
【ワクチン】【副反応】
★日本で現在、接種が進められている新型コロナワクチン(ファイザー社及び武田/モデルナ社のワクチン)は、非常に高い効果がありますが、接種後、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができる過程で、様々な症状が現れることがあります。
具体的には、注射した部分の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢等の症状です。こうした症状の大部分は、接種の翌日をピークに発現することが多いですが、数日以内に回復していきます。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応について」)
【ワクチン】【副反応】
★1回目の接種後よりも2回目の接種後の方が、こうした副反応の発現する頻度が高くなる傾向も確認されています。それは、1回目の接種により、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができることによって、2回目の接種時には、1回目より強い免疫応答が起こり、発熱や倦怠感などの症状がより出やすくなるためです。
症状には個人差があり、1回目より2回目が必ず強くなるわけではなく、症状が無いから免疫がつかないというわけではありません。(※アストラゼネカ社のワクチンでは、2回目の接種後の方が副反応の頻度が低くなる傾向があります。)
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応について」)
【ワクチン】【副反応】
★ワクチン接種から数日~1週間くらい経過した後に、接種した腕のかゆみや痛み、腫れや熱感、赤みが出てくることがあります。その多くは武田/モデルナ社のワクチンで報告されていますが、ファイザー社のワクチンでも起こることがあります。
数日で自然に治ると報告されていますが、発疹がかゆい場合は冷やしたり、市販の抗ヒスタミン剤やステロイドの外用薬(軟膏等)を塗ると、症状が軽くなります。こうした成分は、市販の虫刺されの薬などにも含まれています。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応について」)
【ワクチン】【副反応】
★ワクチン接種後の発熱や痛みに対しては、医師が処方する薬以外にも、市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン等))で対応いただくことができます。また、発熱時には、水分を十分に摂取することをお勧めします。
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応について」)
【ワクチン】【副反応】
★オックスフォード大学とアストラゼネカ社が共同開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用ワクチンについて、このワクチンの接種を受けた数名が血栓症(血管の中で血が固まる病気)を発症したという症例が、2021年3月初めから欧州で報告されるようになりました。
その多くが通常では血栓がみられない重要な部位に血栓ができ、とりわけ、脳からの血流を受ける静脈が血栓で塞がれる病態(脳静脈洞血栓症[CVST])が顕著に認められました。CVSTに関連して脳内出血がみられた例もありました。腹部の臓器や脚からの血流を受ける静脈に血栓ができた人もいました。
症状としては、重度の頭痛、腹痛、吐き気と嘔吐、視覚の変化、息切れ、脚の痛みなどがみられました。
(MSDマニュアル家庭版「ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症」)
【ワクチン】【副反応】
★米国で最初に使用できるようになったモデルナとファイザー/ビオンテックのmRNAワクチンは、当初は血栓症を引き起こさないと考えられていましたが、米国内でmRNAワクチンを接種した人を対象とした最近の研究で、この集団でもワクチン接種後2週間以内にまれにCVSTが発生すること(mRNAワクチン接種者におけるCVSTの発生率は100万人あたり約4例)が報告されています。
(MSDマニュアル家庭版「ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症」)